多くの方は交通事故に遭うと「むちうち」が起きる。というイメージを持たれているかと思います。このむちうち状態とは、いわゆる頚椎の捻挫です。例えばスポーツで足を捻挫するのと同様に、事故の衝撃によって首を構成する頚椎がむちのようにしなり、激しく振られ、その結果捻挫してしまいます。首はもともと、重さで例えるとスイカ1個分を支えているということもあり、その重みで前後に振られやすいのが特徴です。
万が一、事故に遭うとその直後から「アドレナリン」というホルモン物質が放出されるため、痛みを感じない体の仕組みになっているのです。実際に当院までむちうち治療に訪れる方の中には「事故しても痛みはなかった」と訴える方が多いです。なので、実際にはむちうち状態なのにも関わらず、ご自身で「これは事故とは関係ない痛みだ」といった勘違いが生まれやすいのです。そういった理由から、事故直後は、たとえ痛みがなくても医療機関で受診することが大事なのです。